子供に宿る。神様、みたいなモノに。

子供。なんだろう?この、不可解な、小さな、アタシ達の手の中からすり抜け、流れ出していく、小さな水のしぶき。

最近、小さな子供に触れる機会が増えた。最近、付き合っている人がそーんな年代だからかな?いや、コブ付きとか不倫とかそういう意味でなくて、普通に友達として遊んだりしてるわけなんだけど。仕事も関係したりする。

さて、その子供。

押井守イノセンスの、冒頭。暴走し、人を殺し、捕獲されたアンドロイドを検査した警察官?が、こう、言う。「子供は人間であるのに、社会的にその権利を合理的に剥奪されている。その発達が未分化という判断によって。権利がない、ということは一人の完成された人間とは社会的に認識されていないということだ。子供は人間ではない。では、いったい何なのか?」と。

フロイト精神分析を持ち出すまでもなく、子供は社会的なコードに沿って欲望を配分する意識コードを欠いた存在なんだと思う。ラカン象徴界想像界現実界と分けたんだけど、子供は「社会的、文化的な枠組み=言語を基本としたコミュニケーション」を知らない(教育されていない)より未分化な欲望を生きる生身の生き物なのだ。(エヘン!)

だからアタシは子供が大嫌いだし、また、大好きなのだ。

ねこぢるや、西原理恵子みたいに。

子供は自分自身の身体の自己保存とその再生産のために不可欠な社会的労働と、まさに種の再生産である性的なシステムから自由でありえる。子供の身体は未分化であるがゆえに無性的でありえる。(もちろん、それはある程度の話なんだけれど。赤ちゃんだってちゃんとオチンチンは勃起するしね。また、かあーいいのさ。それが。)

だからアタシは子供が好きだ。今、アタシががんじがらめになってる束縛からすごく自由だから。でも、時にそんな同じ理由でキライになる。

例えば。

(子供) 切った野菜やらお豆腐と出し汁がいっぱい入った作りかけのお味噌汁のなべを指でぴちゃぴちゃはじいている。
(アタシ) 何してるの?
子供 料理だよ。
(アタシ) ちょっと手元を覗いてみると、なんか白い、小さなカプセルみたいなものが2、3個浮いてる。よく見ると、それは・・・・・ガーン!座薬じゃん!
(アタシ) 「バカー !!!何してんだ、おまえ!」
(子供) 料理だよ。(すごい笑顔で)

わからない。だめだ。さっぱりわからない。

何度言っても彼にとってはいたずらではなくて、まじめな「お仕事」だったり、お「料理」なのだから。この間も「天ぷら」といってコップの水に浸した画用紙の切れ端を床と机に貼り付けてそこら辺水びたしになってしまった。ハア。もう、めちゃくちゃだー でも、ブッ飛んだコイツもやがて大きくなるにつれてめちゃくちゃじゃなくなってしまう。アタシも多分めちゃくちゃだったのだ。(今でもそうじゃん、ッて言われるとキツイな。(笑)